阪神3位・及川雅貴 元短距離選手の母親を持つエリート左腕
及川雅貴(阪神3位)
東京から約70キロ。千葉県の北東部に位置する匝瑳市は人口約3万6000人。全長66キロにも及ぶ砂浜の九十九里浜に面する温暖な土地だ。
地元で建設業を営む父・大介さんは少年時代に野球を少々やった程度。中学以降はスポーツに熱中したことはない。母・直美さんは足が速く、中学時代は陸上の短距離選手だった。及川のバネのある投球フォームは母親の遺伝子を受け継いでいるようだ。
及川が野球を始めたのは小学3年の時。学校の体育館でバレーボールを投げて遊んでいたところを、少年野球のコーチがたまたま見ていた。キャッチボールをやらせたら「いい球を投げるな」と褒められ須賀スポーツ少年団に入団。6年の時には千葉ロッテマリーンズジュニアに選出された。匝瑳市立八日市場第二中に進むと、匝瑳リトルシニアに所属。及川を3年間指導した越川康弘監督が言う。