阪神藤浪コロナ感染で球界激震…4.24開幕ありきの自業自得

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開幕実現の不確実要素

 それもこれも、NPB(日本野球機構)と12球団が、4月24日という早い時期に開幕日を設定したことに原因があるのではないか。

 日本の現状を直視すれば、4月24日開幕の実現には不確実要素が多い。この日、関東の1都4県は外出自粛を要請。政府も緊急事態宣言の施行を見据えた対策本部を設置した。東京都はすでに4月12日まで大規模イベントの開催・参加を自粛する要請をしている。

「4月24日に開幕を設定したのは、選手のモチベーション維持に加え、経営の問題もある。開幕日が後ろになればなるほど、公式戦の全143試合開催が難しくなり、結果的に入場料収入や放送権収入が減る。各リーグ、各球団のスポンサーは143試合開催ありきで契約をしているため、契約の見直しも生じるでしょう。とはいえ、開幕日を早い時期に設定した結果、各球団はコロナ禍の終息の見通しが立たない中で動かざるを得なくなる。

 パは4月10日、セは14日に再開を予定している練習試合は典型です。またしても開幕が延期になれば、選手は感染リスクを抱えながら、意味のない実戦を余儀なくされる。MLBが莫大な損失を覚悟してキャンプ施設を閉鎖するなど、まずは選手、関係者、観客の感染リスク回避を最優先に動いたのとは対照的です」(球界OB)

 急いては事を仕損じるということわざもある。欲をかいて早い開幕ありきで動いたことで、事態はいよいよ深刻になりそうだ。

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