関根潤三さん大往生 巨人で見せなかった“もうひとつの顔”

公開日: 更新日:

 ただ、それは表の顔で、『球界の寝業師』と呼ばれた根本陸夫さんから生前、こう聞いたことがある。根本さんと関根さんは高校、大学の同級生。法大では安藤昇さんも一緒だった。のちに安藤組組長となる裏社会の大物です。学生時代は3人でよくつるんでいたそうですが、根本さんは『最も悪かったのが関根。怒らせたら一番怖い』と言うのです。巨人では長嶋監督の黒子に徹し、気性の激しさを隠していたのでしょうね」

 大洋(現DeNA)監督に就任して3年目となる84年には、自らの後任に80年限りで巨人監督を退任し、“浪人中”だった長嶋茂雄氏の招聘を画策。秘密裏に根回しを進めたのは、知る人ぞ知る話である。結局、長嶋大洋監督は実現しなかったが、好々爺然とした振る舞いとは別の一面があったということだろう。

 訃報を受け、巨人の長嶋終身名誉監督はこうコメントした。

「私が初めて監督になった1975年、ヘッドコーチとして支えてくれました。とても温厚な人柄で、みんなに慕われたあたたかいヘッドコーチでした。大洋、ヤクルトと監督を務め、日本の球界を引っ張ってこられた貴重な方を失い、残念でなりません。ご冥福をお祈りいたします」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋