元川悦子
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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

コロナ禍の中断に揺れるJリーグを緊急探訪【甲府】

公開日: 更新日:

 はくばく、山梨中央銀行などメインスポンサーはそこまでの業績悪化はないと見られるが、看板スポンサーのホテルや飲食業、輸送関係企業は大打撃を受け、来季以降も同レベルの支援を継続してくれるか、現時点では未知数と言える。「今は2000年末のクラブ破綻危機の時よりも深刻」という関係者の見方もあるほど、事態は混迷を深めているのである。

「我々Jクラブの収入3大柱は入場料、スポンサー料、Jリーグからの分配金。試合が行われないと入場料が入ってこない上、スポンサー企業の露出メリットもなくなり、分配金も減額される恐れがあります。最悪の状況を回避するためにも公式戦を実施してスポンサーメリットを守り、Jリーグが放映権料を確実に得ることが重要。今は試合ができるように最大限の努力を払うことが先決だと思います」と佐久間GMは強調する。

■無観客でも3大収入源のうち2つを死守

 確かに無観客であってもリーグ戦を再開できれば、3大収入源のうち2つは死守できる。たとえば入場料収入が約23億円という浦和のようなビッグクラブの場合、減収幅は凄まじいものがあるが、それでもスポンサー収入と分配金を確保できないよりはましだ。甲府の立場は、すべてのJクラブに共通するはず。だからこそ「ファン・サポーターのためにも無観客は最後の手段」と言い続けてきた村井満チェアマンも<無観客も止むなし>方向に舵を切ったのだろう。

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