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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

コロナ禍の中断に揺れるJリーグを緊急探訪【甲府】

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 ただ、緊急事態宣言の延長が確実視される現状では、試合再開のメドを立てられない。村井チェアマンは4月23日の臨時実行委員会後の会見で「8月再開でもリーグ戦全日程を消化できるシナリオがある」とコメントしていたが、過密日程での移動や宿泊を強いられる選手たちのフィジカル面、メンタル面を考えると安易なスタートに踏み切るのは難しい。

 仮に今季を何とかやり過ごせたとしても、2021年以降のJリーグがこれまでと同じように平穏無事に運営できる保証もない。ゆえに甲府の佐久間GMは「今後3カ年の中期計画を立てて、クラブ存続への道筋を探っていく必要がある」と語気を強める。万が一6~8億円規模になった場合、選手や現場、フロント、アカデミーを含め、どう維持するかを考えないといけないですね。ただ、甲府には<地域との絆>という大きな強みがあります。『お互い大変ですね』と苦境を分かち合い、支え合う関係ができている。それを財産にして生き続ける方法を模索することが肝要だと思います」

 コロナ禍で先行き不透明だが、Jクラブが真っ先にやらなければいけないのは、地元との関係再構築かもしれない。

 数々の修羅場をくぐり抜けてきた甲府の精力的な取り組みに期待したい。

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