コロナ対策で日本の信頼失墜「東京五輪」を世界がソッポ

公開日: 更新日:

「障壁」になるのはこの人だ。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は16日、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長と会見し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により来年に延期された東京五輪について「全ての参加者にとり、安全な環境で行われなくてはならない」と述べた。

 至極当然のことだが、その「安全な環境」について日本は今、世界から信頼を失っている。

 集団感染が発生したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号への日本政府の対応については、米ニューヨーク・タイムズ他、多くの海外メディアから批判が相次ぎ、英紙ガーディアンやBBCは、PCR検査数の少ないことに疑問と不信感を抱いた。4月7日に発令された緊急事態宣言にしても、BBCや米CNN、AFP通信などが、発令が遅く、強制力がないことを批判。2011年の福島原発事故の時に、政府のデータ開示等の曖昧な対応により、海外から猛批判を浴びた時と状況がよく似ている。

 安倍首相が原発事故の汚染水を「アンダーコントロールしている」と嘘をつき、五輪を招致したことは記憶に新しいが、東京五輪の延期が決まった後、日本の感染者が急増したことについて米ABCやドイツのZDFといった放送局は、「五輪延期が決まる前、日本は大規模な発生を抑えているようにみえた」と指摘。五輪を開催するために、意図的に感染者数を隠していたのではないかと疑念を持たれているのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到