山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

低迷する近本を阪神の「一発屋ルート」に乗せてはいけない

公開日: 更新日:

 この高山、中谷、北條は10年以降の阪神における代表的な一発屋選手といった感じだが、それ以前にも07年の新人王・上園啓史や1992年の奪三振王・仲田幸司、さらに90年代前半に絶大な人気を誇った亀山努など、記憶に残る虎の一発屋は数多い。厳しいプロ野球の世界では一発ブレークするだけでも難しいことなのだが、近年の高山、中谷、北條を見ていると、近本までもが一発屋ルートに乗りそうで不安を感じてしまう。

あの赤星も2年目は…

 近本に目指してもらいたいのは、それはもう同じ左打ちの俊足外野手だった赤星憲広の再来に他ならない。01年に新人王と盗塁王をダブル受賞した赤星は、深刻な故障によってわずか9年間の現役生活で終わってしまったが、その短期間で5度の打率3割以上を記録し、5年連続盗塁王(うち3年連続60盗塁以上)に輝くなど、強烈なインパクトを残した球界屈指のスピードスターだった。

 ただし、そんな赤星であっても2年目は故障と不振に苦しみ、わずか78試合の出場、打率・252と低迷した。だから、近本だってまだまだわからない。重要なのは多少の不振でも我慢して使い続けることではないか。幸い、近本は打てなくとも足と守備でチームに貢献できる。8番・センターでもいい。近本を一発屋にしてはならない。

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