広島がG戦連敗5で止めた…佐々岡監督“秘蔵っ子”が切り札に

公開日: 更新日:

 広島巨人戦の連敗を5で止めた。

 先発した遠藤淳志(21)が5安打2失点。118球を投げ、無四球の投球でプロ初完投勝利を挙げた。

 敵将の巨人・原監督が「差し込まれることが多かった。次はしっかり研究しなきゃいけない」と警戒を強める好投で2勝目。2点リードで迎えた三回には自ら中前へ2点適時打を放ち、プロ初打点もマーク。「何とか自分で点をとって楽にしようという気持ちで打席に入った。(完投は)先発の理想像。とてもうれしい。ストライク先行でいけたのが良かった」と白い歯を見せた。

 最下位に沈む広島は首位巨人と8ゲーム差。今季就任した佐々岡監督の手腕を疑問視する声がチーム内外から噴出する中、この高卒3年目右腕は、まさに生命線といえる存在だ。広島のチーム関係者がこう言うのだ。

「2年前、新人時代の遠藤を『伊藤智仁(元ヤクルト)のように腕がしなる』と潜在能力に惚れ込み、二軍の投手コーチとして技術を仕込んだのは、佐々岡監督です。当時は184センチ、74キロ(現在78キロ)と細身で、落差が大きい縦のカーブを武器にしていたため、岸(楽天)のように育てる、と目をかけてきた。昨年、一軍の投手コーチに就任すると、春のキャンプで2年目の遠藤を一軍に抜擢。当時の緒方監督に推薦したことで、一軍のマウンドが経験できたどころか、主に中継ぎとして34試合に登板(1勝1敗1セーブ)。今季から先発に転向させたのも、佐々岡監督の肝いりプランです。育てて抜擢して経験させたのだから、これから恩返しして欲しいところでしょう」

 前日に4失点でKOされた床田がこの日、登録を抹消された。エースの大瀬良も離脱中でチーム防御率は4・46と投手陣は火の車。そんな中、先発陣では野村、ドラフト1位ルーキー森下、K・ジョンソンが戦列に復帰したのは好材料だ。遠藤の台頭により、巨人追撃へ一筋の光が見えてきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    宮城野部屋「永久閉鎖」コースを匂わす元横綱・白鵬、弟子もろとも浅香山部屋への移籍案

    宮城野部屋「永久閉鎖」コースを匂わす元横綱・白鵬、弟子もろとも浅香山部屋への移籍案

  2. 2
    志村けんさん女性関係も堂々と…放送されなかった交際相手

    志村けんさん女性関係も堂々と…放送されなかった交際相手

  3. 3
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4
    松本人志が裁判の前に問われているのは“遊び方の質”だ…北野武は「せこいよ」とバッサリ

    松本人志が裁判の前に問われているのは“遊び方の質”だ…北野武は「せこいよ」とバッサリ

  5. 5
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

  1. 6
    大谷翔平は野球だけでなく“新妻の隠し方”も超うまかった 結婚は引退後…の予想を見事に裏切る

    大谷翔平は野球だけでなく“新妻の隠し方”も超うまかった 結婚は引退後…の予想を見事に裏切る

  2. 7
    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

    松本人志“性的トラブル報道”へのコメント 優木まおみが称賛され、指原莉乃が叩かれるワケ

  5. 10
    頬ゲッソリで覇気なし 相撲解説の貴乃花親方“異相”が話題

    頬ゲッソリで覇気なし 相撲解説の貴乃花親方“異相”が話題