著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

<2>19歳で日本代表デビューも「別に普通の試合と一緒」

公開日: 更新日:

 反町監督率いる北京五輪代表では不動の右SBに君臨。日本代表の岡田武史監督(現今治代表)も「ボールの置き方に非凡なセンスを感じる」と高評価していた19歳の内田を08年1月のチリ戦で先発起用する。

「代表デビュー戦? 別に普通の試合と一緒でしょ。今日は何もしてないし」とチリ戦後の本人は落ち着き払っていた。

■ブレない庶民感覚

 市川大祐(現・清水U―14監督)や小野伸二(現J2琉球)ら10代選手のA代表デビューを何度か見てきたが、あれだけ堂々とした若手はいなかった。A代表入りしてスターダムにのし上がった内田だが、ブレずに<庶民感覚>を持ち続けた。

 某年某月。鹿嶋市内のファミレスでバッタリ会った時には、「お疲れさまです」と自ら挨拶してくれた。別の日、筆者が某メディアの鹿島担当を外れることを告げると、「これから仕事(減ってしまうけど)大丈夫?」と心配してくれた。

 12年にドイツに赴いて単独取材に応じてもらい、カフェに同行した際には流暢なドイツ語でコーヒーを注文してくれ、会計も済ませてくれた。スマートな行動の中にも、一般の市井人としての優しさが感じられる内田スタイルは、大物になっても変わらなかった。サッカー選手としても人間としても、内田は本当に魅力ある男だった。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃