競泳お家芸「個人メドレー」日本を牽引する2人のクイーン

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 競泳女子のエース格2人がワンツーフィニッシュである。

 5日のジャパン・オープン(東京アクアティクスセンター)の女子400メートル個人メドレー決勝で、大橋悠依(25)が4分36秒27で優勝。清水咲子(28)が4分38秒68で続いた。

 この2人は、多くのトップスイマーを育てた平井伯昌コーチに師事。代表合宿では互いに対抗意識をむき出しにして切磋琢磨してきた。距離を泳ぎ込む練習では、相手がプールから上がるまでやめようとせず、平井コーチの方が音を上げることも珍しくない。

 2人の相乗効果はタイムに表れており、清水が2016年に当時の日本記録となる4分34秒66をマークすると、18年には大橋が4分30秒82で塗り替えた。

 4日の男子400メートル個人メドレー決勝では瀬戸大也(26)が4分12秒57で優勝。不倫騒動からの復帰初勝利を挙げたが、4分16秒38で6位に沈んだ萩野公介(26)とともにタイムは平凡だった。

 大橋、清水とも「男子の2人(瀬戸、萩野)のように(五輪で)ワンツーを狙えるようになりたい」と口を揃えるが、今大会を見る限り、立場は逆転。個人メドレーを牽引するのは不甲斐ない男子ではなく、女子の2人と言っていいだろう。

 個人メドレーは4泳法(バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形)をこなすため、勝者はキング・オブ・スイマーの称号を得る。東京五輪では大橋、清水のどちらかがクイーンと称されそうだ。

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