濃厚接触者も「特例」で五輪出場OK 専門家はPCR検査“偽装工作”の危険性を指摘

公開日: 更新日:

「PCR検査の陰性・陽性はCt値によって決まります。この数値が多いほど敏感にウイルスを感知する。40以上なら陰性という大まかな目安はあるのですが、この判定基準が曖昧でバラバラ。検査結果を判断する人によって変わります。陽性とするCt値を高くした場合、例えば45に設定すると、死滅したウイルスでも敏感に感知して陽性判定となることがあります。ワクチンを2回接種している選手は感染力が低くなり、たとえ感染しても周囲にうつす危険性が極めて低くなるのですが、それでもCt値の設定が高ければ陽性となり、試合に出られなくなる。反対に、Ct値を低く設定すれば陽性判定は出にくくなる。陽性者を増やさないため、五輪では35くらいに感度を落とすのではないかと思います」

 つまり、Ct値の基準操作で陽性者の数を抑え込めるということ。組織委員会が数値を低く設定すれば、表面上は陽性者を減らせる。偽装工作まがいの姑息な手だが、組織委ならやりかねない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘