東京五輪でメダルを「手にした」稲見萌寧と「逃した」畑岡奈紗の大きな違い
                        
 スイングを久しぶりに見ると、インパクトで左足かかとを上げてクラブを振り抜いていた。米LPGAツアーで勝った時は左足かかとをほとんど上げないので、このほうが正確なショットができるのだと思っていた。
 しかし五輪では、また跳ねるように左足かかとが上がっていた。
■「足を蹴り上げたらボールが暴れる」
 昔、戸田藤一郎に「飛ばすには足を蹴ったほうがいいですか」と聞いたことがある。
 すると、「馬じゃないんだから、そんなことはやらない。足を蹴り上げたらボールだって暴れる」と指摘された。
 結局、畑岡は金メダルの重さに押しつぶされて自分のゴルフができずに終わってしまった。
 それとは対照的に、自分のゴルフに徹した稲見萌寧の手に銀メダルが飛び込んできた。
 稲見だってメダルはもちろん欲しかったに違いない。けれども、そういう胸のうちは顔にも言葉にも一切出さずにベストを尽くし続けた。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                