著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

新商品「フィールド・オブ・ドリームス・ゲーム」にみる大リーグの商魂

公開日: 更新日:

 だが、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、20年に予定されていた試合は中止を余儀なくされている。計画は2年越しで実現したのだから、注目と期待が高まるのも当然だった。

 さらに、大リーグ公式ウェブサイトや各種のSNSを通じて試合の宣伝を行い、前日には映画に主演したケビン・コスナーも登場する特別映像を公開するなど、機構側も人々の関心を集めるための工夫に余念がなかった。

 こうした状況を考えれば、映画で撮影された球場が本塁から外野までの距離が大リーグの規格に合わないため公式戦には使用できず、約500万ドル(約5億5000万円)をかけてコミスキーパークに模した仮設球場を建てた機構も、投資額以上の見返りを得たと言えるだろう。

■スキャンダルには目をつむり

 周知の通り、映画は1919年のワールドシリーズで起きたホワイトソックスの選手たちによる八百長問題(ブラックソックス事件)を背景としている。ブラックソックス事件が、8人の選手が永久追放処分となるなど球界を揺るがしたことを考えれば、機構は過去の醜聞には目をつむり、映画の郷愁的な要素のみを都合よく取り出して新たな商品を生み出したとも考えられる。

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