FW大迫勇也の離脱は森保ジャパンには“ケガの功名” アタッカー世代交代の絶好機

公開日: 更新日:

 最終予選4試合で1得点と不調の大迫だが、指揮官は「FW陣の一番手」と高評価。もし長期離脱となれば、大きな痛手であることは間違いない。

 もっとも、サッカーダイジェスト元編集長の六川亨氏は、「森保監督率いる日本代表にとってはむしろプラスになるかもしれない」とこう続ける。

「これまでの経験と実績から、森保監督は大迫を不動の1トップとして起用してきた。しかし、大迫に依存するあまり、アタッカー陣の新陳代謝が遅れることにもつながった。今回の大迫の離脱は文字通り<ケガの功名>となる。オーストラリア戦で大迫と交代出場したFW古橋(亨悟=26)はDFの裏に抜けるスピード、多彩なシュート、決定力の高さが魅力。フランスで存在感を増しているFWオナイウ(阿道=25)は、フィジカルの強さに加えてゴール前でラストパスを引き出す秀逸な動きが持ち味。2人とも能力の高いストライカーなので代表FWとして場数を踏めば、森保ジャパンの貴重な戦力となってくれるでしょう」

 W杯最終予選には招集されていないものの、日本代表歴のあるベルギーの鈴木武蔵(27)、J1で結果を残している横浜Mの前田大然(23)、東京五輪のエースFWだった鹿島の上田絢世(23)といった選手にも「大きな刺激となって代表FW陣の底上げにもつながる」とは前出の六川氏である。

 大迫リタイアで日本代表の得点力が大幅にアップすれば――。森保監督にとっては<何とも皮肉なこと>ではあるが、僥倖に巡り合えたということになる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし