元琴欧州の鳴戸親方「雨降ったら洗濯物濡れる。なぜ分からない?」

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 この季節は、天気予報が雨でなくても傘は手放せない。洗濯物も気になる。毎日たくさんの洗濯物が出る相撲部屋では、なおさら気を使う。

 元大関琴欧洲の鳴戸親方(顔写真)が部屋を開いて2年目の2018年、稽古を見に行き、日々の様子を聞いた時だった。

「雨降ってきても取り込まない。雨降ったら洗濯物濡れる。なぜ分からない?」

「トマトを手にのせて切れば手も切れる。なぜ分からない?」

 日本の子どもはどうなっているのかと言われているようだった。「親方はどうでしたか」「お母さんの手伝いして覚えたよ」。ブルガリアの家庭の光景を想像した。

 当時の鳴戸部屋は、まだ東京都内で仮住まいをしていて、力士8人、呼び出し1人の所帯。「一番上の兄弟子でも知らないことが多いから、私が全部やらないといけない」。壁には、番付によって違う着物や履物など身につける物の早見表が貼られていた。

 相撲部屋は、団体生活の安定と土俵での鍛錬が一体となってこそ、力士が成長し部屋は発展する。「今の若いモンは」が居酒屋談議で済まないところに、苦労がある。

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