著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

前座の「ホームランダービー」に食われた? 米オールスター視聴率低迷のウラ

公開日: 更新日:

 それが30年間で4.2%まで落ち込んだ理由は(1)インターリーグの導入でリーグの壁が取り払われたこと(2)FA制の導入で選手の移動が激しくなり、地元のファンから絶対的な支持を受けるフランチャイズヒーローが減少したことなどが大きい。

 しかし、最大の要因は米国の多チャンネル化とテレビ離れが急速に進んだ結果、4大ネットワークの人気番組でも2~3%台の視聴率しか取れない時代になったことだ。今年のMLBオールスターゲームの視聴率4.2%は週間視聴率ベストテンの上位に入る数字で、同じ時間帯に放映されたABC、CBS、NBCの番組に視聴者数で圧勝している。

 称賛に値するのはオールスター前日に開催される「ホームランダービー」が今年も688万人という目を見張る視聴者数を記録している点だ。

 これはオールスターゲームに比べると1割弱少ないだけであり、20年前にはその差が2倍だったことを思えば、大健闘していると言っても過言ではない。米国ではゲーム世代が社会の中枢を担うようになっており、冗長な野球の試合より、ゲーム性に富んだホームランダービーの方が、彼らにアピールするようだ。

 2、3年のうちに、前座イベントであるホームランダービーが本イベントであるオールスターゲームを視聴者数で上回ることになるかも知れない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは