著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

村田兆治が捕まった マサカリ投法を爆発させた「俺を誰だと思ってんだ!」の自意識

公開日: 更新日:

 村田兆治が捕まった。空港の手荷物検査で金属検査ゲートをスマホを手に持って通ろうとして女性検査員に何度も制止され、ブチ切れた。72歳にもなってナニやってんだ、と世間は呆れた。

 プロ野球のOBによく聞く話だ。王貞治をキリキリ舞いさせた某左腕投手は、野球評論家としてキャンプを視察に行って、「禁煙」と大きく書かれた記者席でたばこを吸い、若い係員に注意されて、ブチ切れた。

 同じく現役時代に首脳陣批判した某投手は東京ドームの関係者パスを持たずに関係者口から入場しようとして、若いバイトに制止されて、ブチ切れた。

 たぶん怒鳴り散らしたのだろう。

「オレを誰や思てんのや、ゴルァ!」

 相手は答えただろう。

「さあ知りません」

 彼のプライド、相手を押しのけてでも前へ出ようとする性格、肩で風を切る肩幅、自分を知らぬやつは人間じゃないと信じて疑わぬ硬直した頭脳が、ぐわらぐわらと音を立てて崩壊し、ついに叫ぶのだ。

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