著者のコラム一覧
生島淳スポーツジャーナリスト

1967年、宮城県気仙沼市生まれ。早大卒。広告代理店勤務後、スポーツジャーナリストとして独立。高津臣吾著「一軍監督の仕事」「二軍監督の仕事」(ともに光文社)の企画・構成を担当。「エディー・ジョーンズとの対話」「箱根駅伝 ナイン・ストーリーズ」(ともに文芸春秋)など著書多数。

CSでも日本シリーズでも監督は「いつも通り」 根底にあるのは選手への信頼感

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■現場ではすべての戦術に理由がある

 クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズとなると、ファンとしてはなにか「奇策」が飛び出すことを期待してしまうが、「いつも通り戦うことがとっても大切」と高津監督は言う。

「僕も解説者として試合を見ていたシーズンがあるから分かるんだけど、CSともなると、外野から何かひとこと言いたくなってくるわけ(笑)。ああした方がいい、こうした方がいいと思うことがたくさんある。でも、戦っている現場ではすべての戦術に理由があります。打順の組み方、ブルペンの札の切り方、守備シフトにいたるまですべて。だから僕はCSや日本シリーズだからといって、戦い方を変える必要はないと思っています」

 その根本にあるのは、選手への信頼だ。たとえば、昨季の日本シリーズでマクガフは1勝2セーブを挙げながら、2敗を喫している。ひとつはサヨナラ負け、もうひとつは勝ち越しのホームランだった。それでも、高津監督の信頼は揺らがなかった。


「スコット(マクガフのニックネーム)には、打たれた翌日に『あなたのことを信頼しているから、今日も登板の機会があれば頼むよ』と伝えました。それがスワローズの戦い方だったから。でも、解説の人は代えた方がいいとか言ってたわけでしょ。それはあり得ない。我々は信頼で結ばれているから、揺るがない。スコットも『任せてくれ』と胸を張ってくれたし、最後はしっかり締めてくれました」

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