侍J栗山監督は“決められない男”…WBCへ「鬼宣言」も日本ハム時代には情実起用でブーイング

公開日: 更新日:

 名投手コーチとして知られる評論家の権藤博氏は、投手起用の要諦を次のように言っている。

「継投の基本は『打たれる前に代えること』である。そりゃそうだろう、と思われるかもしれないが、これが案外、簡単ではない。好投している投手は代えづらい。ベンチからすれば、『あと1人』『もう1イニング』と欲も出る。代えて失敗すれば、打たれた投手も傷つくし、『継投失敗』とベンチの責任を問われる。だから、後手を踏むケースが多いのだ」

【写真】この記事の関連写真を見る(32枚)

 WBCの初戦が9日に迫る中、日本代表を率いる栗山英樹監督(61)の采配を不安視する球界関係者の間で最も懸念されているのが、実はこの部分である。

 日本ハムOBが言う。

「日本ハム監督時代の栗山さんは、野手出身ということを差し引いても、投手起用が上手ではなかった。特に継投ではミスが多く、ファンから『また継投失敗』『もう見飽きた』『投手交代が遅すぎる』と厳しい批判にさらされました。決断力に欠けるというか、ここぞという場面になればなるほど、コーチ陣に『これでいいよね?』と同意を求め、だれかが『それでいきましょう』と言い出すのを待っているんです。

 いきおい交代機を逃したり、後手を踏んだりすることになる。投手コーチやベンチコーチの肩書で栗山監督の右腕を務めた、現オリックスの厚沢投手コーチ(侍ジャパン投手コーチ)の相づちがあって、ようやくベンチを出るということが多かったと聞きます。野手の交代も同様でしたね」

 栗山監督本人もそれを自覚しているのか、4日に放映されたバラエティー番組の中でWBCに向けてこう言っていた。

「とにかく短期決戦の戦い方って、遅れない。手を打つことが遅れない。先に手を打てるかどうかということだと思うんですね。って言いながら遅れたら、本当にすいません(笑い)。なにやってんだよ、ってツッコんでください」

 決断力うんぬんで言えば、同じ番組の中でこんなことも言っている。

「ボクはどっちかというと、温情とか、情があるっぽく見えていたと思うんですけど、もうバッサリいかないと勝てないと思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘