侍J栗山監督は“決められない男”…WBCへ「鬼宣言」も日本ハム時代には情実起用でブーイング

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日本ハム監督時代の常套句は「鬼になる」

 そう自己分析しながら決意を示し、ダルビッシュの起用を例にとってこう続けていた。

「ダルビッシュ投手にも言いましたけど、ダルビッシュ投手が先発、初回調子が悪い。ピッチャー交代できるかどうか。結構、きついじゃないですか、ダルを1回で。(でも)それ、(ダルビッシュにも)言いました。初回、オレ、代えるからねって。(ダルは)好きに代えてくださいって」

 調子が悪いとみれば、ダルビッシュだろうが大谷翔平だろうが、遠慮することなく降板させる、バッサリ切り捨てる──そんな「鬼宣言」が飛び出したのだが、それを聞いて苦笑いするのが前出の日本ハムOBだ。

「鬼になるとか情を捨てるとか、栗山監督の常套句ですからね。結果的に監督最終年となった2021年シーズンの続投が決まった際、会見で『丸裸になって、イチからやる。すべてをかけたい。申し訳ないけど、情はすべて捨ててやっていきます』と芝居がかった表情で決意を語ったものの、采配、用兵に大きな変化はなく5位に終わってユニホームを脱いだ。

 もっと言えば、5位で続投したその前年も、『来年は鬼になる。絶対に優勝する』と大見えを切っています。実際は打率.190の3年目・清宮幸太郎を96試合に起用するなどして、ファンから『情実起用』『鬼になるんじゃなかったのか』とブーイングが起こりました。調子が悪いからといってダルビッシュや大谷を本当に外せるか。どう考えてもムリですよ」

 日本代表を率いることになった栗山監督から、「一発勝負で負けない極意を高校野球から学びたい」と請われて対談した元横浜高校野球部長の小倉清一郎氏は、日刊ゲンダイのコラムでこう書いている。

「教え子の選手たちに聞くと(栗山監督は)『情に厚い』一面もあるという。人間的には魅力的でも短期決戦では非情さも必要。世界一になるために、栗山監督には『鬼』になってもらいたい」

 侍ジャパンの3大会ぶりの世界一は、指揮官の「有言実行」にもかかっている。

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