大谷翔平“WBC男気MVP”で背負うリスク 25日にマイナー戦登板→中5日で開幕の超強行日程

公開日: 更新日:

「これでまた、彼の評価はグンと上がったね」

 こう言うのはWBC決勝が行われたローンデポパークのネット裏にいたメジャースカウト。「彼」とは胴上げ投手になって大会MVPを獲得した大谷翔平(28=エンゼルス)のことだ。

【写真】この記事の関連写真を見る(11枚) 

 決勝(米国戦)の九回にリリーフ登板。最後は同僚のトラウトを空振り三振に打ち取り、1点のリードを守り切ったシーンを受けて、「大谷のリリーフ登板はメジャー移籍後初。プレーオフの短期決戦では土壇場のリリーフ登板も可能というアピールになった。いわば、二刀流起用の幅が広がったわけですから」と前出のスカウトは舌を巻くのだ。

 エンゼルスのネビン監督は当初、「マイアミでの登板はない」と話していた。WBCの起用法は選手の所属球団に主導権がある。エンゼルスがもうないと言っていた大谷の投手起用が決勝で実現したのは、本人が球団を説得して了解を得たからに他ならない。

「そうやって有事に登板を志願する気概も評価できる。調整途上と言いながらも、メジャー移籍後最速となる164キロを、準々決勝、決勝と2回もマークした。オフのトレーニングによってパワーアップした点も含めてメジャーサイドの評価はアップしますよ」(前出のスカウト)

 エンゼルスとの契約は今季限りで切れ、このまま順調にいけばオフはFAになる。大谷の来季以降の契約は総額で800億円とも1000億円ともいわれる。米スポーツ史上最高額になるのは確実視されるが、その評価が今回のリリーフ登板でさらに膨れ上がるというのだ。

 ただし、それは、あくまでも大谷がこのまま無事にシーズンを乗り切ればの話だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋