高知、仙台育英、高松商も…甲子園で中学野球出身の監督が目立ってきた背景

公開日: 更新日:

「中学野球は子供たちと目線のレベルをしっかり合わせて、できること、できないことを、丁寧にしっかり確認することが大事。特に中学は子供たちの生活態度や性格などを見極めることが求められる。高校でも同じようにやっています。だから選手個々の状態を把握できるし、試合の重要な場面でも信頼して送り出せる。(履正社戦の八回にチーム初安打を打って同点ランナーとなった)井上を代打起用したのも、練習の様子で調子が分かっていたし、勝負強さにも信頼があったからです」

 別の角度から分析するのはスポーツライターの楊順行氏だ。

「軟式野球はレベルが上がれば上がるほど得点が入りにくい。野手のスイング速度が上がると、軟式ボールなので打球がポップフライになってしまうからです。2014年の高校軟式選手権の準決勝では延長五十回までやりましたが、最終回まで0-0の接戦だった。だから連続安打で点を取るのではなく、先頭打者が出塁したら盗塁をさせて、そのまま送りバントなどで1死三塁の状況をつくり、1点を取りにいくという定石があるくらい。しかも中学の軟式野球は七回までで、攻撃の機会が限られている。そうした環境で結果を残してきた経験が勝負勘として生きているのかもしれません。それに加え、浜口監督も仙台育英の須江監督も付属中学からの持ち上がり。自分が教えてきた生徒をそのまま教えるから、自分の理想のチームをつくりやすかったという利点もあったと思います」

 中学野球の監督が結果を残せるのは、それなりの理由がありそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「かくかくしかじか」"強行突破"で慌しい動き…フジCM中止も《東村アキコ役は適役》との声が

  2. 2

    大阪万博GW集客伸びず…アテ外れた吉村府知事ゲッソリ?「素晴らしい」と自賛も表情に滲む疲れ

  3. 3

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  4. 4

    頭が痛いのは水谷豊だけじゃない…三山凌輝スキャンダルで間宮祥太朗「イグナイト」“爆死”へ加速危機

  5. 5

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  1. 6

    趣里の結婚で揺れる水谷ファミリーと「希代のワル」と対峙した梅宮ファミリー…当時と現在の決定的な違い

  2. 7

    竹野内豊はついに「令和版 独身大物俳優」となった NHK朝ドラ『あんぱん』でも好演

  3. 8

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  4. 9

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  5. 10

    永野芽郁と田中圭は文春砲第2弾も“全否定”で降参せず…後を絶たない「LINE流出」は身内から?