著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

監督が刑務所に出向き服役中の選手と契約…野球でアメリカンドリームをつかんだ男たち

公開日: 更新日:

 当時16歳だったサンチェスは1Aから始めて、22歳のときマーリンズでメジャーデビュー。その年のポストシーズンでダルビッシュ(当時カブス)と投げ合って勝利投手になり、その名を知られるようになった。

■刑務所から始まった成功物語

 歴史上、「その場入団」で最も有名なのは、1973年にデトロイト郊外のジャクソン刑務所に服役していた窃盗犯ロン・ルフロアが、タイガースタジアムでビリー・マーチン監督と球団幹部が見守る中で、打撃、守備、走塁のテストを受けて入団を許可されたケースだ。入団テストは型破りな同監督がジャクソン刑務所に出向いてルフロアに面会後、司法当局に働きかけて外出許可を出してもらったことで実現したものだ。

 それだけでなく、同監督は司法当局からルフロアが5年から15年の不定期刑を宣告されて服役中で、球団が身元保証人になってくれれば、更生のモデルケースとしてただちに出所させる方針であることも知らされていた。

 契約金5000ドル、月給500ドルという条件で入団したルフロアは1Aからキャリアをスタートさせ、トントン拍子に出世。翌74年、早くもメジャーに到達した。76年にはオールスター出場を果たし、78年には68盗塁、80年には97盗塁をマークして盗塁王に。彼の成功物語はCBS放送でテレビドラマ化されたため、ルフロアは全米にその名を知られるようになった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状