専大松戸、浦和学院、東海大甲府…甲子園出場校の監督が明かす「夏を制する酷暑対策」

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血液、サプリ、食育

 春夏連続、2年ぶりの甲子園出場を決めた沖縄代表の沖縄尚学は県大会のみならず、甲子園での戦いを見据えた準備をしていた。伊志嶺大吾副部長が言う。

「夏の大会前からアップ時にカッパを着ています。沖縄と本土の暑さは性質が違って、本土の方が蒸し暑いのでそれに対応するのが狙いです。カッパは風を通さないですから。試合中はサプリメントや梅に加えて、沖縄ということで黒糖を補給しています。黒糖はミネラルが豊富で、慣れ親しんだ味ですからね」

「75歳名将の高校野球論甲子園で勝つより大事なことがある」を連載中の千葉代表、専大松戸の持丸修一監督は「ウチは特別なことはしていませんが」と前置きした上で、こう続ける。

「今の子は昔に比べて熱中症になりやすい。指導者としてそこは気を付けないといけません。ウチにはサプリメントやドリンクが豊富にある。学校から支給してもらったものや、寄付で頂いたものです。子供たちには『好きな時に好きなだけ飲め』と言っています。練習ではいつも、限界に挑戦させています。ダッシュで『ラスト1本!』と言って、やらせた後で『やっぱりもう1本!』と(笑)。限界に挑まなければ成長はない。ウチは1学年15人の少数精鋭で、コーチ2人も部長も優秀だから目が行き届きやすい。越えてはいけないラインの見極めはできています。それで暑さに耐えられる体ができているのかな」

 科学的見地からアプローチをしているのは埼玉代表の浦和学院だ。森大監督が言う。

「夏の県大会の1カ月前から選手とスタッフで連携して体重管理を徹底。サプリメントも取った上で食育の指導もしています。この3つはとにかく重視しました。さらに選手の血液検査のデータを取り、『どの選手が何の栄養素を取ればいいのか』を調べる。1週間に1回のペースでインボディ(体成分を分析する装置)も調べているので、血液検査の結果と合わせて『体に何が不足しているか』を考え、選手、裏方、食堂スタッフの全員が連携して指導しています。内臓を強化するだけでなく、腸内環境を良くしようという取り組みもやっています」

 酷暑を制し、頂点を掴むのはどの学校かーー。

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