元川悦子
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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

ケガ続きの冨安健洋は“屈強な肉体”を手に入れて3年後のW杯で眩い輝きを放つ

公開日: 更新日:

「アルテタ監督の要求に応え続けないといけない」

 そのためにも、アーセナルでの出場機会増は必要不可欠なテーマ。今季の冨安は、ウクライナ代表の左SBジンチェンコと交代するケースが多いが、9月20日のCLのPSV戦などを見る限りだと、冨安の方がミケル・アルテタ監督の戦術理解度が高いようにも見受けられた。

「アーセナルでは普通に見ていたら気づかないような部分でも、本当にひとつのパスだったり、タイミングだったりっていうところを要求されている。それは中に入ってみないと分からないんで、本当に難しいですし、試行錯誤を繰り返しています。その要求に応え続けないといけない」

 本人も語るように、攻撃時にボランチの位置に入ってボールをさばくといった変則的な役割は難易度が非常に高い。賢い冨安ならそれを確実に遂行できるはず。それを実証し続けるしかレギュラー奪取の道はない。

 直近10月3日のCL・RCランス戦では右SBで先発。後半途中から左SBに移動するというマルチな仕事ぶりを見せた。チームが1-2の苦杯を喫したのは痛かったが、彼の安定感をアルテタ監督も認めたはずだ。

 この日のようにアーセナルでは左右のSB、CBやでも起用されており、多彩な仕事を確実に遂行することでプレーの幅は広がる。

 その上で屈強な肉体も手に入れば、冨安に怖いものはない。

 3年後のW杯で眩い輝きを放つべく、彼は歩みを止めるつもりはない。

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