増位山の極意に見る技の奥深さ「内掛けは相手が警戒した方が決まりやすい」

公開日: 更新日:

 相撲界には「前まわしを取ったら自分の手を拝め」「上手出し投げはあごで打て」「差し手の方へ斜めに寄れ」など、数々の定石が受け継がれている。そうした言葉を、親方から弟子へのアドバイスや取材の中で聞けた時は、その道の人にしか分からない奥深さに触れた思いがする。中でも一般人の思い込みと反対のことを言われると、目からウロコがいくつも落ちた気になるものだ。内掛けの名人として知られた大関2代目増位山(円内)が三保ケ関親方になってから、極意を聞いたことがある。

「内掛けは相手が警戒してくれた方が決まりやすいんだよ」

 警戒することで、力を入れるところ、重心や足の位置などが微妙に変わり、バランスが崩れやすくなるからだという。親方は続けた。

「だから私は警戒させようと立ち合いからいろんなことをした」「外掛けは足腰のいい相手には効かないことがあるけど、内掛けは足腰のいい相手でも食う」「特に体が反りやすい相手に効く」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった