著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

米国西海岸を揺らす大坂なおみ 醜聞さえも女子テニス界にプラス効果もたらす存在感

公開日: 更新日:

 年の瀬は、大谷翔平ドジャース移籍で一色だ。永井荷風が「あめりか物語」に描いたように米国西海岸はいわば古い隣村。ロスにはNBA八村塁もいるのだが、忘れていけないのは……来る年を賑わすのは間違いなく大坂なおみだ。

 昨年9月の東レPPO以来コートを離れていた大坂が、全豪オープンの前哨戦、元日に開幕するブリスベン500で復帰する。7月11日に長女「シャイ」を出産すると、9月には元コーチの“優勝請負人”ウィム・フィセッテを西海岸に呼び戻して準備開始。1年余りのブランクとはいえまだ26歳だ。

 メジャー4勝に匹敵する選手は世界1位のイガ・シフィオンテクだけでトップ10と互角以上の対戦成績を持つ。南半球のハードコートは得意、全豪で2度優勝。何より、憧れのセリーナ・ウィリアムズがどうしても一歩届かなかった“子連れメジャー制覇”は、新たな動機付けとしては申し分ない。

 母は北海道で父はハイチ出身、大阪生まれのニューヨーク育ち、連れ合いは西海岸のラッパーで娘の名はヘブライ語の「贈り物」。自分の会社名「ハナクマ」はスワヒリ語で卑猥な意味だと騒がれ……この目まぐるしい国際性こそナオミの世界ブランドで、今年の収入は戦わずして1500万ドル(約22億円)……文句あっか! である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情