元横綱・白鵬ますます遠ざかる「理事長」の座…弟子の不祥事で2階級降格&報酬減額のWパンチ

公開日: 更新日:

 これは理事から理事長への階段を上がりたい宮城野親方(38=元横綱白鵬)にとって大きな痛手になる。

 日本相撲協会のコンプライアンス委員会が、宮城野親方の委員から年寄への2階級降格と減俸の処分案をまとめた。弟子の幕内北青鵬(22)が同部屋の後輩力士に繰り返し暴力を振るっていたことが判明し、親方としての監督責任を問われたのだ。

 当の北青鵬は引退勧告が妥当とされ、本人は処分を受け入れる方向らしい。

 21日にコンプライアンス委員会の会合で処分を通告された宮城野親方は、報道陣に対して無言だった。

 2年に1回行われる相撲協会の理事選は今年の1月下旬に行われ、定員の10人が立候補したため3期連続の無投票に。宮城野親方は一時、所属する伊勢ケ浜一門から理事選に立候補するウワサがあったものの、昨年11月の一門会で出馬の意向がないことを明かしていた。

「宮城野親方は将来、相撲協会の理事長になる野望をもっています。そのためにはまず、理事になる必要がありますが、今回は出馬を断念した。所属する伊勢ケ浜一門からは元大関魁皇の浅香山親方が出馬することになっていたし、当選に必要なだけの票を集めることが不可能だと判断したからです。2年後、もしくはその先の理事選に備えるつもりでしょうが、今回の2階級降格は大きな痛手。なにしろ解雇、引退もしくは退職勧告に次いで3番目に重い処分を受けたわけですから、今後に響きますよ」(ある親方)

 そもそも宮城野親方は現役時代から横綱らしからぬ発言や振る舞いが問題視されていた。協会には苦情の電話や投書が山ほど寄せられ、現執行部から注意されたことも数知れず。ただでさえ“問題児”が弟子の監督責任を問われて重い処分を食らったのだから、野望はますます遠ざかったと言わざるを得ない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 格闘技のアクセスランキング

  1. 1

    本名力士・草野直哉は“白鵬騒動”に翻弄された照ノ富士の元付け人…雑用卒業でいよいよ本領発揮

  2. 2

    2世力士・藤ノ川成剛が受け継ぐ伝統とDNA…大学のスカウトを蹴った裏に父の助言

  3. 3

    “ケチ付き昇進”横綱豊昇龍がまた休場…名ばかり横綱だった先輩2人との「いや~な」共通点

  4. 4

    横綱大の里に舞の海氏「深刻な病、悪い癖」…V戦線に踏みとどまるも方々から辛辣意見殺到

  5. 5

    悲願の初V琴勝峰“らしくない”強気相撲はケガの功名…大関・横綱級の大器が「ひたすら前に出て攻めた」理由

  1. 6

    いとうあさこ似を自認・琴栄峰央起の“美四股”は角界随一、兄・琴勝峰の影響で高卒プロ入り決意した

  2. 7

    ウクライナ出身力士 安青錦がすべてを語った…単身来日して3年、新入幕で敢闘賞

  3. 8

    大の里は4つ目の「金星」配給で新横綱V完全消滅…不名誉極まりない“新記録”のオマケ付き

  4. 9

    大相撲平幕Vが早くも「平成31年間の9人」に並ぶ… 今後も止まらぬ番付崩壊、プロアマの差はないも同然

  5. 10

    “金星プレゼンター”横綱豊昇龍に必要な叔父の図太さ…朝青龍は巡業休んでサッカーしていた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」