著者のコラム一覧
永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に近著に「明治大学ラグビー部 勇者の100年」(二見書房)などがある。

新生ラグビー日本に「ファンタジスタ山沢拓也」という希望 大敗イングランド戦で大歓声浴びる

公開日: 更新日:

 しかし、こと勝負に関してイングランドは、したたかだった。

 粘り強い防御で日本のアタックをしのぐと、15分過ぎから巨漢揃いのFWが密集戦で圧力をかけて日本に攻撃のリズムを作らせず、前半だけで3対26と勝負を決めた。後半に入っても勢いは衰えず、3トライを追加して得点を45点まで積み上げる。

■個人で局面を打開できる才能の持ち主がいなければ

 日本の反撃が始まったのは、そこからだった。

 66分に途中出場のFL山本凱(この試合で初キャップ)が、防御をすり抜けて大きく突破。最後はWTB根塚洸雅がトライに仕上げる。3分後には、松田からのパスをお手玉しながら捕ったディアンズが抜け出して、サポートした途中出場のFB山沢拓也が独走トライを決めた。

 象徴的なのは、この日のメンバー紹介で一番大きな喝采を浴びたのが、変幻自在なキックを操り、ランに秀でた山沢だったこと。山沢は、12年前の第一次エディ・ジャパンで高校生ながら代表に呼ばれたものの、ジェイミー・ジョセフ前HCのもとではあまり重用されず、試合前までわずか6キャップにとどまっていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い