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羽川豊プロゴルファー

1957年栃木県出身。79年日本学生ゴルフ選手権優勝。翌80年にプロテストに合格すると、ルーキーイヤーの81年は日本オープン、日本シリーズに優勝。同年代の湯原信光、倉本昌弘とともに「ニューウェーブ三羽烏」と呼ばれた。82年にはメジャーのマスターズから招待され、初出場で15位。「世界最強レフティー」と絶賛された。現在はシニアツアーでプレー。テレビ解説者としても活躍している。

プロ15年目で悲願初V32歳の工藤遥加と、19歳の馬場咲希が崩した異なる「壁」

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 若い選手の活躍もうれしいですが、ベテランや中堅の優勝には別の感動があります。

 国内女子ゴルフは、プロ15年目の工藤遥加(32)が悲願の初優勝を挙げました。

 2011年のプロテストに一発合格し、新人戦に優勝。将来を嘱望されながらも安定感に欠け、長い時間がかかりました。

 プロ入り後、20歳前後の若さですぐに勝つ選手もいれば、苦戦が続いても諦めず30歳を過ぎてからようやく勝利をつかむ者もいる。プロゴルフのドラマもいろいろです。

 工藤のように苦しんできた選手には高い「壁」があります。一生懸命やって、調子がよくても結果が伴わず、力むし、焦る。予選落ちの連続は、まるで深い闇の中にいるようです。

 それがある日、何かのきっかけで予選を通過し、4日間戦うことが当たり前になると光が見えてくる。やがてバーディーの数が増えてスコアが安定し、自分を信じられるようになる。こうなれば「壁」は崩れたも同然。苦しんでいた時期が嘘のようにビッグスコアが出るようになり「優勝」の2文字が現実味を帯びてくる。1つ勝った遅咲きが、満開の花を咲かせるのはこれからです。

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