阪神藤川監督の常識外れの一手に思わずニヤリ…不振の佐藤輝明を3番から4番にした途端、打棒爆発

希代のストッパーは、やはり腹が据わっている。
阪神の藤川球児新監督(44)に感心したのは、佐藤輝明(26)の使い方である。
今季は3番でスタート。開幕戦の第1打席で本塁打を放ったものの、その後は15打数無安打と音なしが続いた。たまに目の覚めるような一発を打つ一方、三振の数はハイペースで増えていく。4月12日の時点で打率は.191まで下がった。常にタイガースの快勝を願う在阪メディアの間では、「打順降格は時間の問題」との声も出始めたと聞いていた。
さて、藤川監督、どうするかーー。そう思っていたら、次の4月15日のヤクルト戦からなんと、佐藤輝を4番に据えた。
思わず、「おぬし、やるな」とニヤリとしてしまったのは、私が監督だったら同じことをすると考えていたからだ。
横浜の監督になって3年目の2000年、開幕から5番を任せていた駒田徳広が絶不調に陥ったことがあった。2000安打まであと73本として迎えたこの年、早く記録を達成したいという思いもあったろう、当てにいくようなスイングを繰り返し、バットが振り切れない。誰が見ても状態は良くなかった。5番打者の大ブレーキに、たまりかねた当時の打撃コーチがこう言ってきた。
「権藤さん、駒田の状態は悪すぎます。打順を下げましょう」
私は即答した。
「それだけは絶対にやらない。打順を替えたいのなら、
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