キャッスルで結婚式を挙げるはずが…「派閥の親分」の一言で断念、ヒルトンになった
俺はプロ8年目の1994年、26歳のときに結婚した。地元の名古屋で一番格式があるとされていたホテルがナゴヤキャッスル。
妻と相談してキャッスルで式を挙げるべく、小松さんに報告した。
「結婚することになりまして、オフに式を挙げるんですが、来ていただけますか」
「おう、式はどこで挙げるんだ?」
「キャッスルで……」
「はあぁぁ~!? おまえにキャッスルなんて10年早いわ!」
たしかに、94年の一軍での出場機会は38試合。まだまだ二軍選手だった。親分のお許しが出なかったことで、妻と式場を探し直すことになった。
当時、名古屋にできたばかりのヒルトンホテル(89年開業)も候補に挙がっていたが、ヒルトンもキャッスルと同じくらい格式がある。再び却下されるに違いないと思いつつ、ダメ元で小松さんに再アタックした。
「小松さん、結婚式なんですが……」