森保Jが迫られるW杯の目標下方修正…1年前より欧州組は質量とも“ダダ下がり”の厳しい現実
森保一監督率いる日本代表の2026年北中米W杯(26年6月11日開幕)の目標は「優勝」である。
これまでの最高位はベスト16。現実的な目標は「決勝トーナメント一回戦を突破してベスト8」だろうが、それでも森保監督も選手たちも「優勝」と口を揃える。
その拠りどころは「代表メンバーの大多数が欧州組で強豪クラブに在籍する選手も多い」ことが挙げられるだろう。
24年10月11日、日本代表はW杯最終予選の最大の難敵サウジアラビアとアウェーで対戦した。
日本の先発メンバーはGK鈴木(パルマ/イタリア)、DF谷口(シントトロイデン/ベルギー)、板倉(ボルシアMG/ドイツ)、町田(サンジロワーズ/ベルギー)、MF守田(スポルティング/ポルトガル)、遠藤(リバプール/英プレミア)、三笘(ブライトン/英プレミア)、南野(モナコ/フランス)、堂安(フライブルク/ドイツ)、鎌田(クリスタル・パレス/英プレミア)、FW上田(フェイエノールト/オランダ)。
交代選手は伊東(S・ランス/フランス)、前田(セルティック/スコットランド)、小川(NECナイメヘン/オランダ)、中村(S・ランス/フランス)、久保(ソシエダ/スペイン)。プレーした全選手が欧州組で占められていた(所属は当時)。
しかし、サウジアラビア戦から1年が経過して様相が変わってきた。
欧州5大リーグ(英プレミア、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)でプレーする選手が減少し、強豪のレギュラー級選手もいなくなってしまったのだ。
たとえば攻撃の主軸のひとり、伊東はS・ランスを2部に降格させてしまい、オフに5大リーグ内での移籍を試みたものの、「フランスとドイツの下位クラブからしか引き合いがなく、年俸など条件面もダウンを提示された」(サッカー関係者)ことで19年2月~22年7月まで在籍していたベルギーの中堅クラブであるゲンク(現在14位/16チーム)に出戻った。
同じS・ランスでプレーしていた中村は、左サイドアタッカーの主戦・三笘を脅かす戦力として森保ジャパンで存在感を増しつつあったが、オフに「スペインとフランスの中堅クラブへの移籍話がまとまらなかった」(前出関係者)ことで2部でのプレーを余儀なくされている。