佐々木麟太郎が日米両球界に与えるこれだけの影響…世代トップ選手の米大学進学は日本初
2023年の日本プロ野球のドラフト会議で1位指名が確実視されていた佐々木麟太郎(当時花巻東高校)が日本のプロ球界にも大学野球や社会人野球にも進まず米国のスタンフォード大学を選んだことは、日米の球界にとって大きな出来事となった。
日本側にとっては、高校の有力選手の進路選択の幅が増えたことを意味する。高校を卒業した後に渡米し、大学に進学して野球を続けているのは佐々木が初めてではない。しかし、一つの世代を代表する選手が米国の大学に進学したのは、佐々木が最初だった。それだけに、今季のドラフト会議で交渉権を獲得したソフトバンクが、権利の期限である来年7月31日までに佐々木との契約をまとめられるか否か、あるいは佐々木が資格を満たして臨む来年7月の大リーグのドラフト会議で上位での指名を得て入団するのか否かは、球団だけでなく高校生自身にとっても、自らの進路を考える際の参考となる。
一方、米国側にすれば、これまで日本ではあまり知られていなかった全米大学体育協会(NCAA)の存在が、佐々木を通して人々に浸透する大きな機会を得たことが何よりの成果であった。


















