「クビの理由を言えない」…編成責任者が苦悩する“文化刷新型”のコーチ交代
改めて考えると、コーチという仕事は非常に理不尽で過酷です。高度な専門技術を求められ、言葉ひとつで選手の将来を左右する責任を負う。近年は選手側もデータや理論で武装しており、「何を教えるか」だけでなく「どう伝えるか」まで問われます。
それでいて、年俸は1000万~2000万円前後の1年契約が相場。監督経験者や特別な実績がなければ、それ以上は難しい。経営学的に見れば、これはリスクの割にリターンが小さい、極めて不安定な職業だと言えます。
選手の能力はセイバーメトリクスなどで数値化できますが、コーチの指導力は成果と結びつきにくく、評価はどうしても主観的になります。データ全盛のMLBでさえ、この問題は解決できていません。
コーチの指導力を客観的に判断できる指標ができれば、産業としての野球はまた一歩、進化するのではないかと思います。



















