大相撲の懸賞金は高い安いの問題にあらず 観客との一体感を希求する努力への対価でもある
佳境に入っている全豪オープンは、男女ともトップ6シードがベスト8に進出。4大大会史上初という展開に、連日8万人近くの観客が押し寄せているそうだ。最高気温は45度だという。
地理的な利点から、全豪は昔から日本勢が活躍した舞台だ。1995年の女子シングルスには11人も本戦出場し、伊達公子と沢松奈生子の対決もあった。時代は移り、今年は大坂なおみのファッションが話題になったくらいで、それも仕方ない。大相撲の後半戦の盛り上がりと重なった。
初場所は霧島、阿炎、熱海富士ら個性派が活躍し、大の里が安青錦を吹っ飛ばした一番に「横綱!」と叫んだファンも多かったのではないか。昨年から続く満員御礼も納得の面白さだ。
相撲は「世界」とか「記録」とか、曖昧なスポーツ観に囚われないのがいい。我が道を進み、それでも堂々とストーリーが国内完結するから分かりやすいのだ。その分かりやすさの象徴がチョンマゲ、フンドシ姿であり、何といっても大衆の面前で手渡される懸賞金だろう。両横綱を続けざまに倒した義ノ富士や熱海富士が、分厚い懸賞の束を両手でありがたく拝領。巨体に波打つ喜びは客に伝わり、館内に一体感が広がる……実に理にかなっている。


















