著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

IOCは中国をうまく利用すべき 習近平の言動には「五輪信仰」が透けて見える

公開日: 更新日:

 IOC名誉会長のバッハが2013年にIOC会長となった時、同年国家主席となった習近平を表敬し、最高位勲章のオリンピックオーダー金章を授与している。当時、中国は22年冬季五輪北京開催を望んでおり、14年南京ユースオリンピックを準備していた。以来、彼らの信頼関係は深まり、17年に習近平がIOC本部(ローザンヌ)に会長表敬を挙行して盤石となった。プーチンもトランプも訪れたことはない。

「何年にもわたりIOCはオリンピック運動の振興のみならず、中国のスポーツ発展に貢献してくれました」とIOCへの感謝と信頼をあの習近平が謙虚に述べている。

 スポーツディプロマシーは中国共産党の伝統である。かつて周恩来総理がスポーツを発展させることで国力をつけ国際舞台にデビューしたピンポン外交が想起される。中国はIOCをスポーツ王国と考え、その会長はその国の元首とみなす。IOC会長が訪中すれば国賓待遇である。

 昨年11月には広東省で開催された4年に1度の中国全国運動会に新会長コベントリーと前会長バッハを招待し、IOCとの関係がゆるぎなきものであることを示した。

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