著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

ミラノ五輪開会式で「前広島市長」が五輪旗の旗手を務めた意味

公開日: 更新日:

 2024年パリ五輪の開会式は五輪史上初めてスタジアムの外で開催され、セーヌ川で歴史的絵巻物が展開された。それ以上の驚きある式典は無理と思っていたら、今冬季五輪もまたユニークな開会式を演出した。五輪史上初、複数の会場で同時開催したのだ。ミラノとコルティナの2会場を基軸とし、リビーニョとプレダッツォを加え、都市と山岳地帯の4つの会場で開催された。

 オリンピックの開会式は特別だ。その競技の頂点を決めるだけの世界大会とは一線を画す。それはオリンピックが「スポーツによる世界平和構築」をうたうからだ。その理念は選手たちが競い合う中で表現されるが、オリンピックはその大会の意志を開会式に象徴させる。オリンピックが果たさなければならないミッションを世界に直接アピールする場となるのだ。

 今回の主題はハーモニー。五輪発祥の地、ギリシャ語アルモニア(Armonia)に由来する。音楽用語では「異なる要素を結びつける」という意味だが、衛星放送実況は「響き合い」と言った。言い得て妙であった。都市と山岳地帯、人間と自然、異なる文化と人々が「響き合う」のである。

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