大谷翔平は防御率0.38でリーグ断トツも、今季の「投手に軸足」には落とし穴…データで明らか
投手として無双状態になりつつある。
日本時間23日のジャイアンツ戦に先発、6回を投げて5安打無失点、7奪三振だった大谷翔平(31=ドジャース)のことだ。
この日で規定投球回に達し、防御率0.38はリーグで断然トップ。投手として抜けた存在になってきた一方で、打つ方はいまひとつだ。
「1番・投手、DH」のリアル二刀流でフル出場したこの日は4打数無安打で、昨年8月から続いていた連続試合出塁は「53」でストップした。
24日の同カードも5タコ、2三振。24日現在、打率.245、5本塁打、11打点、1盗塁。過去3年の4月と比べて、昨年の10打点以外は軒並み数字を落としている。
おまけに投打同時出場の打撃成績も下降気味だ。投手として10勝、2年連続2ケタ勝利をマークした2023年の同時出場時は打率.397、4本塁打、11打点。しかし、2度目の右肘靱帯修復手術から復帰した昨年6月以降、この日の試合前までは打率.194、2本塁打、4打点。マウンドに立ったときの打率は1割台に低迷している。
7月で32歳。投げて打って最大限のパフォーマンスを発揮するのは、そもそも体力的に無理があるのか、今年は投手に軸足を置いているのは数字を見ても明らかだ。
3月のWBCは打者専念で肩肘の消耗を抑えたのも、先発投手でひとりだけ開幕1、2戦の登板間隔を中7日にしたのも、16日のメッツ戦でオーダーから外れて投手に専念したのも、投手としてポストシーズンまでフル回転したい大谷と、それを良しとする球団の意向が一致したからだ。
打者としてのタイトルは獲得済みも、サイ・ヤング賞やタイトルなど投手としての勲章も手にしたいのが大谷なら、球団は大谷に一日でも長く二刀流を続けてもらいたい。
ましてオフは4年総額約360億円の大枚をはたいて昨年まで5年連続20本塁打のタッカー(29)を獲得。打線は厚みを増し、大谷が軸足を投手に置く体制を整えたはずだったものの、現時点でうまくいっているとは言いがたい。
23日現在、ナ・リーグ西地区首位とはいえ、ジャイアンツに連敗したことで勝率でパドレスに並ばれ、3位のダイヤモンドバックスには2ゲーム差と迫られているのだ。
「ここ10試合、5勝5敗のドジャースに対し、パドレスは8勝2敗と勢いがある。両チームの差はズバリ、リリーフ陣にある」と、特派員のひとりがこう続ける。
脆弱リリーフ陣、打ち勝つ以外ない現実
「リリーフ陣の防御率が2.54で30球団中2位のパドレスに対し、ドジャースは4.27で15位。ドジャースはオフに3年約108億円で獲得した守護神のディアス(32)が右肘手術で前半戦絶望。最大の懸案事項だった抑え不在は解消されないうえ、この日も大谷が降板した直後の七回に失点したように相変わらずリリーフ陣が脆弱です。そこへいくとパドレスには絶対的な抑えのミラー(27)がいる。目下、メジャートップの8セーブをマークして開幕から11試合、計11回3分の1を投げて無失点中。平均球速約163キロで、27奪三振の剛腕です」
そんなリリーフ陣に加え、新戦力のタッカーも打率.233、3本塁打、13打点といまひとつ(23日現在)。不甲斐ないリリーフ陣をカバーするほど打っているわけではない。
「つまるところドジャースの生命線は打線なのです。23日現在、チーム本塁打42はメジャーナンバーワン。リリーフ陣が安定しないだけに、昨年までのように一発攻勢で打ち勝つ以外に活路はないのではないか」(同)
だとすれば、頼みは大谷のバットになる。一昨年は54本塁打で2年連続タイトルを獲得。昨年も本塁打王に1本差となる自己最多の55本塁打を放った。長打力、得点力はチームどころか、メジャーで一、二を争う。投手優先の「1.5刀流」であるがゆえに、大谷の最大の長所がそがれてしまうとすれば、ドジャースの3連覇にも暗雲が漂うことになる。
大谷にとっての最大の目標にしてもサイ・ヤング賞より、投手タイトルより何より、3個目のチャンピオンリングを手にすること。投手としてメジャーの頂点を極めることが、結果として自分のクビを絞めることにならないか心配だ。


















