著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

W杯は天井知らずもMLBは放映権バブル崩壊…地方球団を襲う深刻な収入減

公開日: 更新日:

 メインの収入源のひとつを失ったことに頭を抱えた球団はMLBに救済を求めた。窮状を救うためMLBはローカル放映権の継承と中継の運営を引き継ぐ目的で、MLBローカルメディアという会社を設立して直接管理に乗り出した。現在、13球団がMLBによるローカル放映権の直接管理を受けているが、MLBはローカル放映権料を3~5割減額して引き継いだため、各球団は2000万~3000万ドル(約31億~47億円)の収入にとどまり、それが補強予算の縮小という結果につながった。

 25~26年のオフはFA市場で5年以上の長期契約を交わす選手が半減したが、これは収入減にあえぐ地方球団がリスクの高い複数年契約に二の足を踏んだからだ。

 その一方でドジャースヤンキースに代表される大都市の強豪球団はグループ内に実況放送を行う局を所有しているため、1.5億~2億ドル(約230億~310億円)にのぼるローカル放映権料は不変であり、球団間格差が大きくなっている。

 マンフレッド・コミッショナーはそれを是正するため金満球団を説得して、すべての球団のローカル放映権をMLBの管理下に置くことに熱意を見せているが、彼らは巨大な金の卵を産むガチョウを手放すことに難色を示しており、球団間の「補強力格差」は今後ますます拡大することになりそうだ。

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