「俺の野球人生で一番輝かしい思い出」巨人と大激戦を繰り広げた1976年日本シリーズ
阪急は二回表2死から福本豊の二塁打で先制すると、巨人は五回裏高田繁のソロホームランで同点。さらに六回裏、ライトの二塁打、柴田勲の右前打などの間、1点を勝ち越し。足立は四番王貞治を敬遠し、1死満塁に。次打者の淡口をシンカーで併殺に打ち取り、追加点を許さなかった。超満員の後楽園球場、落胆した巨人ファンの悲鳴にも似たどよめきが空しく響いた。
そして七回表、阪急の攻撃。先頭打者の五番・マルカーノが凡退の後、六番ウイリアムスが内野安打。七番の森本に打席が回ってきた。森本はレフトスタンドに起死回生の逆転2ランホームラン。ダイヤモンドを一周し、ホームベースで歓喜の輪に迎えられた。
「俺の野球人生で一番輝かしい思い出」と語る森本。
八回にはダメ押しとなる福本豊のソロホームランが出る。足立は7回以降を無失点で切り抜け、4-2で勝利した。日本シリーズで巨人と対戦すること6度目にして初めて巨人を倒したのである。
(中村素至/ノンフィクションライター)



















