著者のコラム一覧
小林至桜美林大学教授

1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位で東大からロッテに入団。93年に引退し、94年から7年間米国在住。コロンビア大でMBAを取得し、江戸川大教授を務めながら、2005~14年にソフトバンクホークスの取締役を兼任。現在は、一般社団法人大学スポーツ協会理事、一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会会長。YouTubeチャンネル「小林至のマネーボール」も好評配信中。

12球団が「観客の暑さ対策」にせっせと励むワケ 西武が好例、親切ではなく立派な“経営戦略”

公開日: 更新日:

 金額は非公表ですが、2年間の初期投資は億単位でも驚きません。減価償却や保守、水道光熱を含む年間負担も数千万円規模でしょう。それでも1000人の離脱を30試合防げば、先ほどの計算で1億2000万円。安全対策としてはもちろん、投資としても説明がつきます。

 屋外球場は設備での解決に限界があります。日没が遅いマツダスタジアムなら、開始を午後7時にする手もある。来季以降、導入予定のピッチクロックで試合が短くなれば、帰宅時間にも大きな無理は出にくいでしょう。

 冷房のある休憩所、給水所、日陰の待機列、入退場ゲートの増設も重要です。飲料や冷感用品、ミスト設備はメーカー協賛と組み合わせられる。実際、ベルーナドームにミストを納入した「霧のいけうち」は今季、西武のスポンサーとなり、場内CMも流しています。暑さ対策とスポンサー価値を結びつけた好例です。

 NPB球団にとって、チケット、飲食、物販、スポンサーは収益の太い柱です。売っているのは9イニングだけでなく、入場から帰宅までの体験。「暑いのは夏だから仕方ない」では、ファンの財布も足も遠のきます。猛暑対策は親切ではなく、立派な経営戦略なのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    サンド伊達レギュラー14本…40~50代の芸人に仕事集中、「リスク分散」しなかった各局のダメージ度

  2. 2

    「24時間マラソン」満身創痍の星野真里が完走も…募金額46%減&ゴール直前の乱入騒動に非難の嵐

  3. 3

    24時間マラソン完走後にSNSで“陰謀論”が拡散 星野真里に上がった「車移動説」のお粗末

  4. 4

    巨人が“ゾンビたばこ騒動”の広島から狙う「投打のFA2選手」 6年ぶりダブル獲りに現実味

  5. 5

    巨人・阿部前監督「9月復帰」情報の真偽…読売グループ内には同情論も、懸案は…?

  1. 6

    「24時間テレビ」出演者ギャラ、視聴率目当ての偽善、CM荒稼ぎ…毎年非難ゴウゴウの“内実”に迫る

  2. 7

    山本美月は九州の女子校で偏差値トップ「筑紫女学園」から明大農学部へ 祖父も生物教師の“リケジョ”

  3. 8

    北島三郎(4)「毎日が目標です。後ろへは戻れない」 地元・八王子のイベントで生涯現役宣言

  4. 9

    沖縄自民に“下地ショック”の余波…注目の県知事選で古謝陣営が「進次郎の奇跡」待望も不発は必至

  5. 10

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ