著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

サラリーキャップ導入を左右しかねないド軍オーナー「ウォルター問題」

公開日: 更新日:

 今年3月、米国のスポーツ専門ウェブサイト「The Athletic」が大リーグにおける年俸総額制(サラリーキャップ制)の導入に関する意識調査の結果を報告した。

「大リーグの年俸総額の上限と下限を設定することに賛成するか」という問いに対し、有効回答数1万4154件のうち68%が「賛成」と答え、「反対」は27%、「どちらともいえない」が5%だった。

 ロックアウトとファン活動の影響についての設問では、「かなり影響を受ける」(20%)、「ある程度影響を受ける」(47%)という答えに対し、「全く影響を受けない」と回答したのは33%だった(有効回答数1万4095件)。

「The Athletic」の報告結果は、さまざまな世論調査や意識調査の一つでしかない。

 しかし、今年12月1日の期限に向けた労使協定改定の交渉において、サラリーキャップ制が重要な争点であることを考えれば、今回の結果は示唆に富む。サラリーキャップ制に強硬に反対する選手会が、世論の理解を得られていないことを推察させるからである。

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