著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「みんなやっている」という情報が、人を動かす

公開日: 更新日:

 人間は「周りのみんながやっているエコな行動」を知らされると、自分も同じように環境に優しい行動をとりたくなる生き物であることを示す、イエーテボリ大学のベリークヴィストらの研究(2019年)があります。

 研究チームは、「周りの人はこうしています」と伝えると人の行動がどう変わるかを調べた現場実験を91件集め、実に延べ22万7730人分に及ぶ記録をまとめ直しました。一例を挙げると、「あなたの近所の人の多くは、電気や水をこれくらい節約しています」と手紙やポスターで教えてあげると周囲の人々はどう変化するか--といった社会的規範に関連する記録です。

 膨大な分析の結果、「周りのみんなはエコな行動をしていますよ」と伝えるアプローチは、何も働きかけをしない場合に比べて、人々のエコな気持ちや実際の行動をしっかりと変える効果があることが証明されました。

 一方で、「みんながやっていない」、あるいは「一部の人しかやっていない」という情報を伝えると、かえってエコ活動を邪魔してしまう可能性があるということも明らかになりました。

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