著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(1)脳梗塞や心筋梗塞になりやすい血液型は…A型はO型より2倍のリスク

公開日: 更新日:

 血液型(A・B・AB・O)が発見されたのは20世紀初頭。以来、血液型と病気の関係を調べる研究が続けられ、今日に至っています。いまでは多くのことが分かっていますが、現代人にとって重要なもののひとつは、脳梗塞や心筋梗塞と血液型との関係です。血管内にできた血栓(血の塊)が、血管を塞ぐことによって起こる、急性の病気です。そのリスクが、血液型によって違っているのです。

 O型の人は脳梗塞や心筋梗塞のリスクが低く、それ以外の血液型では高いことが知られています。とくにA型は、O型よりもリスクが1.5~2倍程度高くなっているのです。

 その原因は、血の固まりやすさの違いにあります。血液中には、十数種類の血液凝固因子と呼ばれる物質が溶けており、ケガなどで出血した際に止血する役割を担っています。ところがO型は、そのうちのフォン・ビレブランド因子(vWF)や第Ⅷ因子が、他の血液型よりも少ないため、血栓ができにくいのです。

 一方、A型はこれらの血液凝固因子の濃度が高く、他の血液型と比べて血が固まりやすく(出血が止まりやすく)なっています。ただしその分、血栓もできやすいのが欠点です。たとえば心房細動と呼ばれる不整脈があると、心臓の左心耳と呼ばれる部分に血栓ができやすくなります。それが剥がれて脳の血管を塞げば脳梗塞、心臓の冠動脈を塞げば心筋梗塞になるわけです。

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