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吉田賢フリーアナウンサー

1960年、広島県尾道市出身。83年にNHKに入局し、87年から大相撲中継を担当。以来、定年退職した2025年5月場所まで、実況アナとして活躍した。高校野球、メジャーリーグなど相撲以外のスポーツ中継歴も豊富。出身地にちなんで「しまなみ親方」の愛称で親しまれている。

大本命は…元NHK吉田賢アナの9月場所予想! 対抗、穴にも大注目!

公開日: 更新日:

綱とり霧島の展望&「やってみないと分からない」2人

■綱とり霧島の展望

 対抗は大関霧島。このところ幕内で一番安定している。春場所で優勝して大関に復帰。続く夏場所、名古屋場所と連続して優勝同点。勝ち星はいずれも12番。この場所に向けての稽古も意欲的だった。熱海富士と並んで優勝争いの軸になるだろう。

 先場所に引き続いて綱とりが懸かる。ただ、優勝しても12勝ではどうか。やはり「13勝以上の高いレベルでの優勝」が求められる。

 長年相撲を見てきた私の持論だが、「12勝と13勝の間の壁は非常に高くて厚い」。しかし、いよいよ円熟味を増してきた今の霧島なら越えられないことはない。過度にプレッシャーを感じて崩れることも、もうあるまい。ここはもう1勝上積みして、綱を掴んでほしい。

■「やってみないと分からない」2人

「穴(3番手)」には、横綱大の里と、大関復帰の安青錦を挙げる。

 まず大の里だ。2場所連続休場が明けた先場所は、たしかに「15日間全うする」こと自体が大切だっただろう。だがそれはもう終わった。「しばらく土俵を離れていたから」という言い訳はもはやできない。この秋場所が、今後の相撲人生を占う勝負の場所になると言ってもいいのではないか。

 大の里自身、それを感じているのだろう。今回の夏巡業では終盤にかけて申し合いを積極的にこなしていたし、稽古総見でも、泥くさく、がむしゃらにやっていた。その後、二所ノ関一門の連合稽古でも大関琴桜と20番取った。

 しかしそれでも、私はまだ「やってみなきゃ分からない」という見立てだ。果たして、いま充実している熱海富士や霧島を凌駕できるまで、かつての馬力が戻ったのか……。横綱キラーで動きがよく、ますます意気軒高な藤ノ川を仕留めることができるのか……。先場所彼らに負けた取組が脳裏にちらついてくるのだ。予想は「3番手」にとどめる。

 では、安青錦はどうか。先場所、左足首や左足親指にけがを抱えながら優勝決定巴戦まで戦った末に優勝した。精神力と地力に疑いはない。

 しかし、その後のけがの具合が気にかかる。決定戦まで激しく戦っただけに、あるいは尾を引いているのではないか。現に、巡業でも相撲を取る稽古は行わなかったし、その後も、稽古の様子はさして聞こえてこない。この際、休場して治療に当たった方がいいのではないかと思うほどだ。ゆえに今場所は未知数だ。やはり「3番手」に置く。

■注目は若き新三役

 ここからは優勝予想とは別に、注目力士を。

 まずは新関脇藤ノ川(21)。今年春場所で、藤ノ川が前頭上位に上がってきたときに、私は「星勘定は気にしなくていい。1勝しかあげられなくてもいい。その代わり、きっぷのいい相撲で横綱大関相手に思いっきり光る1勝を!」と言った。

 そうしたら、もっか横綱戦は初挑戦から4戦全勝(大の里と豊昇龍にそれぞれ2勝。不戦勝は除く)。そのうえ先場所は前頭筆頭で勝ち越しまで決め、ついに三役に。あっぱれだ。

 もう一人の新三役、伯乃富士(23)も面白い。こちらも前頭上位で横綱大関を苦しめてきた(金星5個)。2人の若き上位キラーが秋場所をかき回すか。賜杯レースの鍵を握るのはこの2人かもしれない。

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