夏の甲子園ネット裏「怪情報」ホテルの有料放送、中田翔の暴力事件…今年ならではの問題も

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「1000円カード」バカ売れ

「未成年なのに買うな! とも言えないし、まあ仕方ないですよね」

 こう苦笑いするのが、東日本から出場した某強豪校の関係者だ。

 長雨にたたられ、過去最多となる7度の順延があった今大会。練習もまともにできず、選手は長期間ホテルに缶詰めとなった。これではストレスがたまる一方だ。

 しかし、ホテル暮らしだからこその楽しみもある。出場校の宿舎は例年なら大部屋や2人でツインルームを使用することもあるが、コロナ禍の現状、個室が推奨されていた。

 冒頭の関係者が言う。

「ウチの生徒も、有料放送が1日見放題の1000円カードをこぞって買っていましたよ。何を見ているかって? そりゃあ映画も見れますけど、体力をもてあましている男子生徒が目を輝かせるものといえば、エロビデオしかないでしょう。ただでさえ、寮生活は先輩や後輩と3人ほどで同部屋。それが夢の個室ですからね。もちろん教師としては止めるべきなんでしょうけど、そこまで厳格にするのもかわいそうですから」

 ちなみにこの学校に限らず、1000円カードは今大会出場校の間でバカ売れ。夜の“素振り”はさぞ熱が入ったに違いない。

■中田暴行事件で強化される素行調査

「素行については、よりきちんと調べるようになっています」

 ある球団のスカウトがこう言う。

 プロ野球では、日本ハムの中田が暴行事件を起こして巨人に移籍する騒ぎになった。コロナ禍も相まって各球団のコンプライアンスが重視される中、素行不良や規律違反による解雇、出場停止などの事例が増えている。

「中田はアマチュア時代からその“ヤンチャ”ぶりが知られていた。大阪桐蔭時代は『気に食わない先輩を頭から乾燥機に叩き込んだ』と言っている。プロ生活を通じて素行が改善する選手もいますが、リスクが高くなる。最近多いのはロッカーなどでの盗難事件。盗癖まで調べるのは難しい部分もありますが、こういうご時世ですから極力、素行調査には気を付けています」(前出のスカウト)

 プロ球団はドラフト指名する際の選手の素行はもちろん、両親の仕事や交友関係についても調査をする。仮に父親が反社勢力に所属している場合は両親が離婚、いったん籍を抜くケースもあるというから、より綿密に調べる必要がありそうだ。

出場校監督がひた隠しにする暴力事件

 高校野球界ではこの一件を知る関係者が少なくない。

 ある出場校で数年前、一人の投手に対する暴行事件が起きたという。

 その学校は秋季大会で結果を残すことができず、センバツ出場の夢が断たれた。指導者は敗退の原因がその投手にあるとして、練習などで執拗に責め立てたそうだ。

 高校野球関係者がこう打ち明ける。

「するとその選手は、さすがに我慢の限界がきて、ついつい指導者に『いい加減にしてくれ』と食ってかかってしまった。するとその指導者は、『誰に向かって口をきいているんだ!』と言わんばかりに、その選手に身体的制裁を加えたというのです。顔を腫らしていることがバレないように、選手はしばらくの間、寮からの外出はコンビニのみに制限された。コンビニに行く時でさえ、付き添いをつけて、選手の顔が目立たないようにしていたといいます」

 その監督は学校内でも要職にあり、マスコミとの関係が良好なこともあってか表沙汰にはならなかったが、不憫に思った周囲の人間は他校への転校を勧めたほどだった。

 結果的にその選手は卒業まで耐え抜き、今は大学で野球を続けているが、高校野球界はいまだに、こうしたトンデモ指導者が平気な顔をしているのが実情なのだ。

■プロ注目右腕の大阪桐蔭・関戸が今夏一球も投げなかったワケ

 近江(滋賀)に敗れ、まさかの2回戦敗退となった優勝候補の大阪桐蔭(大阪)。プロ注目のMAX154キロ右腕・関戸康介(3年)は、大阪大会から一度も投げずじまいだった。

 関戸は昨年3月の練習試合でバントをした際、右手中指を骨折。それでも順調な回復ぶりを見せていたものの、今度は同年12月に死球を受け、右手人さし指を骨折してしまった。あるプロスカウトは「投手として再起できるかどうか」と、こう続ける。

「ケガの箇所が箇所だけに、完全にイップスになってしまったんです。今年のセンバツでは智弁学園(奈良)戦で救援登板し、3四球、4暴投。春季大会では好投したが、投球が安定しない。ひどい時はキャッチボールや投球練習でも暴投、暴投です。とりあえず、プロ志望届は出さず、卒業後は東京六大学に進学すると聞いています」 

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