「明治・妖(あやかし)モダン」畠中恵著

公開日: 更新日:

<明治の銀座が舞台の怪奇小説>

 江戸から明治になってまだ20年、銀座4丁目交差点の派出所の原田巡査は、雷を恐れて逃げ込んできた小悪党の伊勢らに以前に出合った事件のことを語り出す。それは牛鍋屋での騒動が発端だった。店主の妹・みなもに惚れる待合主の下谷の用心棒・木島が、彼らを快く思わない常連客らと衝突。数日後、アーク灯の届かぬ暗闇で、その常連客らが相次いで「かまいたち」の被害に遭った。自らも襲われた原田は、下谷の正体を突き止めるため、彼がみなもにプレゼントした翡翠(ひすい)のブローチの出どころを調べ始める。そんな中、みなもが何者かに連れ出されて行方不明に。(「煉瓦街の雨」)

 明治の銀座を舞台に描く怪奇連作小説。
(朝日新聞出版 1400円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手