「人の命は腸が9割」藤田紘一郎著

公開日: 更新日:

 人間の腸では、およそ1000兆個もの腸内細菌が活動しており、全身の健康に大きな影響を与えている。心の病気には、脳内のセロトニン量の減少が関係しているといわれるが、実はこれにも、腸が関わっていると本書。

 体内のセロトニン量はおよそ10ミリグラムだが、その前駆体は腸で作られている。また、うつ病患者には乳製品や卵、肉などセロトニンの原料となるタンパク質を多く取る食事指導がされるが、タンパク質がセロトニンになるまでには、腸内細菌が合成する葉酸やナイアシンなどが不可欠だ。うつ病患者の食事を調査すると、加工食品やファストフードなど腸内細菌のバランスを乱すものが多いことも分かっているという。

 腸の大切さを改めて思い知らされる。
(ワニ・プラス 800円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは