• facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「峠越え」伊東潤著

■凡庸さを自覚、天下人となった家康の人間力を活写

 IT業界から歴史小説作家に転身、吉川英治文学新人賞、山田風太郎賞など数々の賞を受けた実力派が、徳川家康を描いた。

 己の凡庸さを自覚している家康は、才走った信長を畏怖している。同盟関係にありながら、信長を頭上の重しのように感じ、信長のひと言に、家康の肝は縮み上がる。

 小心な家康だが、それでも三河武士の粘り強さで、桶狭間、姉川、三方ケ原など幾多の戦いを切り抜け、信長を助ける。だが、常人ではない信長の思惑は計り知れない。今川も武田も滅んだ今、自分は用済みになったのではないか。

 疑心暗鬼になりながらも、信長の招きに応じて家康は安土に赴く。京、大坂、堺を転々と連れ回されていた折も折、本能寺の変で信長死去。明智光秀の追っ手を逃れるために、家康一行は難所である伊賀の峠越えに挑む。用心深い重臣たちに支えられ、家康は死を覚悟しながらも、一つ、また一つと峠を越えていく。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嘘で嘘を塗り固め…加計理事長に逮捕の可能性はあるのか

  2. 2

    オリラジ中田が消えたワケ…妥当すぎる正論コメントがアダ

  3. 3

    やる気あるのか日朝会談 北の“天敵”が交渉役の危うい選択

  4. 4

    パワハラ男性マネをクビに!長澤まさみの凄みは色気と男気

  5. 5

    懲りない昭恵氏がヒタ隠す「総理の妻として言えないこと」

  6. 6

    他人事じゃない…韓国でも懸念される「エスコバルの悲劇」

  7. 7

    元TOKIO山口達也が5億円豪邸売却へ 収入失い債務資金枯渇

  8. 8

    夜な夜な六本木の会員制バーで繰り広げられる乱痴気騒ぎ

  9. 9

    被災者よりも総裁選…安倍首相「しゃぶしゃぶ夜会」のア然

  10. 10

    大迫弾お膳立ても“過去の人”…本田圭佑の気になるW杯後

もっと見る